2021/2/17UP
こんにちは、ILL係です。
今回は、複写中に面白いものを見つけたので紹介します。
こちらです。
(「地域漁業研究」2000年4月特別号, 表紙, 地域漁業学会)
一般的な雑誌の表紙……ですが、よく見てみましょう。
(※画像をクリックすると拡大します)
本は印刷後に裁断されますが、
このページは、右下の角が内側に折れた状態のまま裁断され、
カットされずに残った部分がぴらりとはみ出しています。
このはみ出した部分、ILL係にとっては厄介者です。
多くは折りたたまれた状態で保管されているので気づきにくく、
折れに気づかず複写して本文やノンブルを隠し
相手館からクレームされるなどという致命的な失敗のもと。
文字を隠さないまでも、うっすら折れ線が複写物に入ってしまいますので
「おのれ、シゴトの邪魔をするのか!」と言いたくなる代物です。
ですが実は、このぴらりとはみ出した部分には、
「福耳」「福紙」「恵比須紙」なんていう縁起のよい名前がついております。
これがお札であれば、プレミアがついて高額取引されるそうです。
(本や雑誌の福耳には、残念ながらさほどの希少価値はありませんが……。)
福耳との遭遇率は、出版年の新しい古いに関わらずかなり高く
乱丁や落丁はなかなかお目にかかれませんが、福耳は"けっこう見る"レベル。
本や記事を探すついでに、こんなことも気にしつつページをめくってみてはいかがでしょう。
見つけた人にはちょっといいことが、あるかも? 〔S〕
◇"恵比須紙"の由来が気になる人へ、おすすめの調べ方ガイドはこちら
「ジャパンナレッジ Lib:各種事辞典を横断検索!」
https://kansai-u.libguides.com/c.php?g=753375
※このデータベースを学外から利用する場合は、学認でのログインが必要です。ログイン後、"えびすがみ"で調べてみてください。
◇なんとなく本を探したい人へ向けたガイドはこちら
「ブラウジング、おすすめします」
https://kansai-u.libguides.com/c.php?g=753401&p=5396974#s-lg-box-wrapper-20047630
◆紹介した雑誌の書誌詳細
地域漁業研究
37巻1号 (1996.4)-, 地域漁業学会, 1996