2023/9/28 UP
こんにちは、ILL係です。
こちらの英字新聞に包まれた謎の物体。
複写作業で使う別の資料を書庫で探していて目に留まったのですが
包みの中に何が入っているのか気になります。
包みをそっと開いてみると......
真っ黒な板が出てきました。
これは版木と呼ばれる、印刷のために文字や絵の左右を反転させて彫った板で
広告や札などの元になるものです。
板を彫って原画を作り、墨を塗ると同じ絵を何枚も刷ることができます。
なんだか、小学校の図画工作の授業で制作する版画のようです。
実際に墨を塗ることはできないのですが
鏡文字のままでは判読しづらいので画像を反転してみると
上部に「大極上 干温飩 (ほしうどん)」とあるのが分かります。
そして「雲州枩江」とあるのは、現在の島根県松江市。(枩は「松」の異体字です)
島根県といえば出雲そばが有名ですが、うどんも名産品なんですね。
関西大学図書館の書庫には、今回紹介した版木のような
ちょっと変わった資料も保存されています。
図書館で毎日仕事をしているILL係でも
なかなかお目にかかれない貴重な資料はたくさんあります。
みなさんも図書館内をぶらぶら歩いてみれば、思わぬ発見があるかもしれません。〔Y〕
◆紹介した資料の書誌事項
[干温飩小型札版木][博物資料] , [製作地不明] : [製作者不明] , [製作年不明]
◇なんとなく本を探したい人には
「ブラウジング、おすすめします!」
https://kansai-u.libguides.com/c.php?g=753401&p=5396974#s-lg-box-wrapper-20047630