2021/10/29 UP
こんにちは。ILL係です。
さまざまなところでお知らせされているとおり、
2022年に関西大学は大学昇格100年を迎えます。
また2021年10月には、
関大前駅が開業100周年となりました。
ちなみに図書館では、大学や駅と同い年の
100年前の本も所蔵しています。
たいていそれらの資料は状態が悪く、
ページがボロボロになってしまっていることもあるので、
複写の際はより一層気を遣います。
ところで、100年前の本にはどんなことが書かれているのでしょう?
例えば、こちらの『婦人画報』大正10年(1921)9月号。
『婦人画報』は現在まで続く歴史ある雑誌です。
この号は「結婚問題号」と銘打たれている通り、
結婚に関する記事が多く掲載されています。
中を覗いてみると、離婚の自由、結婚しないことの是非、親の意思に従うべきか否か、など、
それまでのしきたりとは違う、新しい価値観を提唱しているのがわかります。
執筆者を見てみると、明治・大正期に活躍した小説家の有島武郎、島崎藤村などもいます。
(有島武郎「所有欲より結婚制度を解放せよ」、島崎藤村「現実的な仏蘭西婦人の結婚」、『婦人畫報』188号、p.2・20)
昨今、結婚についての議論が盛んですが、
多様な価値観を認め合おうとする姿勢は、
100年前も今も変わらないようです。
いつもの関大の風景を見ながら、
100年前の姿に思いを馳せてみてはいかがでしょう。〔E〕
◆書誌詳細
婦人畫報
25號 (明42.4)-. -- 東京社, 1909.
◇書庫の利用方法はこちら
「書庫に入るにはどうしたらいい?」
https://kansai-u.libguides.com/c.php?g=753401&p=5396987#s-lg-box-wrapper-20047639