2022/10/28 UP
こんにちは。ILL係です。
みなさんはどんな秋をお過ごしでしょうか。
読書の秋? 食欲の秋? 芸術の秋?
どれも魅力的で捨てがたいですね。
図書館といえばもちろん読書の秋、
と言いたいところですが、
食欲の秋、芸術の秋を感じる出来事が最近ありました。
ただ、あまりうれしいことではないのですが……。
いつものように、コピーをしようと本を開くと……。
虫食いの跡が!
和装本(和紙で装丁された本)などの古い資料の中には、
このように一部が虫に食われてしまっているものがあります。
「本に虫がついているの!?」と思われるかもしれませんが、
ご安心を。
図書館では定期的に燻蒸(気化した薬剤をまぶすこと)をして、
本にいる害虫を駆除しています。
それでも虫食いがあることはありますが、
たいていそれらは当館に所蔵される前から
既に虫食いがある状態なので、
本の中に食い荒らした犯人(犯虫?)がいることはほとんどありません。
仕方のないこととはいえ、本の一部が欠けてしまっている状態は
ショッキングな光景です。
こんなに食べてしまうなんて、
よっぽどお腹が空いていた虫なんでしょうか。
虫食いの跡をよく見ると、
一枚一枚のページが地層を成しているようで、
ちょっと芸術的に思えます。
意外と食べ方が丁寧な虫だったのかもしれません。
(そもそも食べてほしくなかったですが)
わたしたちと同じように、
はるか昔の虫も秋を堪能していたんでしょうか。
図書館にとって喜ばしいことではないですが、
読書の虫、食欲の虫、芸術の虫を感じる出来事でした。〔E〕