2021/7/20 UP
こんにちは。ILL係です。
いつものように相互利用で使う資料を探していると、不思議なものを見つけました。
B1書庫のとある棚の上に四角い穴が開いています。
穴は1階の方に続いているようですが、
中が暗いため奥がどうなっているか、よくわかりません。
特に使われている形跡のない穴。
一体、何の穴なのでしょう?
実は、これは本を運んでいた穴だったのです。
利用者から書庫にある資料を借りたいという依頼があったら、
図書館スタッフは書庫に資料を探しに行きます。
資料が見つかったらメインカウンターまで持ってゆくのですが、
毎回書庫とメインカウンターを行き来するのは大変です。
そこで図書館では、小型の昇降機を使用しています。
小さなエレベーターのようなもので、これに本を入れて
地下書庫から1階のカウンターへ運んでいます。
ところで、この昇降機が図書館に導入されたのは2011年のことです。
それ以前はどうやって書庫の資料を運んでいたのかというと、
テレリフトという機械を使っていました。
テレリフトとはレールの上を走る箱型の自走式図書搬送装置です。
(まだテレリフトが残っていた過去の写真を掲載しています)
電子レンジのような箱の中に本を入れると、その箱が書庫からカウンターまでつながったレールを辿ってくるという仕組みです。
かつては書庫の至るところにテレリフトのレールが設置されていました。
こちらの記事には当時のテレリフトの様子が描かれています。
書庫に空いていた穴は、実はこのテレリフトが通っていた穴だったのです。
ところで、肝心のその穴の場所なのですが……
ぜひ自分の目で探していただきたいと思います。
書庫に入る機会があればちょっと探してみてはいかがでしょう。
(けれども足元にはお気をつけください)〔E〕
注
*1 『関西大学図書館創設100周年記念誌』pp.66-67、関西大学図書館、https://kansai-u.repo.nii.ac.jp/records/13573(「図書館コラム」内にあり)
◇書庫の利用方法はこちら