2022/7/28 UP
こんにちは。ILL係です。
先日、いつものように複写をしようと雑誌のページを開くと、
こんなものが挟まっていました。
阪急電車の切符です。
ですが、書かれている料金は「70円」と、破格の安さです。
最近の切符ではないのは確かですが、
一体、いつごろの切符なんでしょう?
調べてみると、1979年の1月から1981年5月まで、
阪急電車の初乗り運賃は70円だったそうです。1
この切符は少なくともそれより昔のものといえます。
とすると、この切符は約40年もの間、
雑誌に挟まったままだったということになります。
はるか昔の忘れ物ですね。
持ち主はこの切符でどこに行くつもりだったのでしょう……。
古い雑誌を開くと、こんなふうに昔のものに出会うことがあります。
以前にはこんなものがありました。
カード型のカレンダーです。
1984年のカレンダーなので、こちらも約40年前の忘れ物ですね。
誰かが持ってきて挟んだまま、忘れてしまったんでしょうか。
他にもこんなものが。
これは落ち葉の忘れ物……ではなく、
虫よけのために挟み込まれていた銀杏の葉です。
銀杏には防虫作用があると言われており、
こうした和装本などの古い資料には時々、
銀杏の葉っぱが挟まれています。
本に挟まれた忘れ物を見つけるたびに、
持ち主はその後どうしたのだろう……と、
はるか昔に思いをはせながら、
今日もILL係は複写作業を進めています。
ところで、
図書館に返却された本には度々こうした忘れ物が挟まっています。
しおりやルーズリーフなどであればいいんですが、中には、
プリクラ、名前の入ったポイントカード、診察券、などなど……
個人情報がばっちり記載されたものが挟まっていることがあります。
私たち図書館職員が発見したときは忘れ物として保管しておきますが、
もし知らない人が見つけてしまったら……。
悪用されてしまう可能性もありますので、
忘れ物にはご注意ください。〔E〕
注
1.阪急電鉄株式会社編『75年のあゆみ 写真編』、1982、 阪急電鉄、p.191。
https://www.lib.kansai-u.ac.jp/webopac/BB38049025