koaLABO TOP: らいぶらりログ ―ILL係の見た図書館: 学園祭は時代を越える？

学園祭は時代を越える？

2020/10/30UP

こんにちは。ILL係です。

もうすぐ学園祭が始まりますね。

ところで、図書館に昔の学園祭のパンフレットがあることはご存じでしょうか？

実は、地下１階の書庫に、1976年に開かれた学園祭のパンフレットが所蔵されています。

中を見てみると……

(『[関西大学]商学部祭』、p.6-7、関西大学商学部商学部祭実行委員会)

手書き文字で印刷されています。

印刷された今のパンフレットと比べると、全く違います。

そして、パンフレットの表紙に「法学部祭」などの文字が見えますね。

実は、当時の学園祭は学部ごとに開かれていました。

1968年頃から全国で学園紛争が起こり、関西大学でもそれまで開催されていた千里祭が中断しました。

その後、1970年頃から学部別に学園祭を開くようになりました。¹

商学部祭の開催趣旨を述べた文章には次のようなことが書かれています。

　近年、商学部では、学部全体が1つとなって交流する場が存在せず、その為に、学部生間のつながりは非常に薄く、また、自主的に活動できる場も殆んど存在しないのが現状です。

　最近、この様な情況の中から、商学部生が1つにまとまる場としての商学部祭開催の要求が起こり、(…)商学部祭実行委員会が結成され、学部祭開催の準備にあたってきました。(…)

　我々、商学部祭実行委員会は、各学部生の自主性と信頼とに基づき、学生自身の手で作ってきた商学部祭を、よりみのりあるものにしてゆくよう努力します。

(『[関西大学]商学部祭』、p.1、関西大学商学部商学部祭実行委員会)

つながりがないことを憂いて、みんなで一つとなってがんばろうという姿勢は、コロナ状況下の私たちに通じるものがありますね。

図書館では他にも昔の学園祭のパンフレットを所蔵しています。

これを機に昔のパンフレットを読んでみるのはいかがでしょう。〔E〕

■注
1. 関西大学通信 427号(2013年11月) 別ウィンドウで開く p.7を参照。